【超まとめ】ソニーの有機ELテレビ A9FとA8Fって 結局何が違うのか?
こんにちは、管理人のこうぱろうです。
液晶テレビと比べると、「黒」の表現に深みがあり、残像も少なく、薄いという特徴がある有機ELテレビ。これから期待されている技術で、各メーカー上位機種では有機ELテレビを続々と発売しています。
ソニーのBRAVIAも2018年年に入り「A9F」と「A8F」シリーズを発表しています。
発売時期は4ヶ月しか違いませんが「A9F」シリーズはかなり進化しています。
一部のマニアのから要望が多かった、「センタースピーカーモード」が搭載され、手持ちのサラウンドシステムとの連携が出来るようになりました。また「ハンズフリー音声検索」では、「OK グーグル」と呼べば、「テレビのボリュームを30にして」「YouTubeで星野源を流して」とお願いすればテレビが反応し、まるで近未来の映画の世界のようにテレビに指示を出せるようになります。
また、液晶テレビの「Z9F」とともに、有機ELテレビの「A9F」は、「MASTERシリーズ」の冠を称しており、画像、音質ともに格段にレベルがアップし、ソニーの技術力を結集した世界的に見ても最高峰のテレビになっています。
今回の記事では、買った後に後悔しないように、有機ELテレビの「A9F」「A8F」シリーズの違いを改めてまとめておきました。
※ちなみに、僕は、2018年現在では、「有機ELテレビはまだ買わないほうが良い。もうワンシーズン待ったほうが良い」というスタンスです。その理由はこちらの記事で書いています。ただ、有機ELテレビのメリット、デメリットを知った上で有機ELテレビの購入を選択するのであればそれで良いと思います。後悔しないように、事前にいろいろと調べてみてくださいね(^^)
【超まとめ】ソニーの有機ELテレビ A9FとA8Fって 結局何が違うのか?
一覧表:A9FとA8Fの違いと特徴
まずは、いきなり結論から、比較表を作ってみました。
カタログのスペック表をテキストベースで打ち直してみました。
機能が上、スペックが上という点を赤字
機能が下、スペックが下という点を青字
機能の有意差はないが、違いがあるところを黒字
で記載しています。
どのメーカーのカタログもだいたいそうですが、メーカーの「比較表」は、「良いところ」をアピールする傾向があります。だから、ぱっと見で下位機種のデメリットがわかりにくいです。よーく読み込むと違いがわかるのですすけどね・・・
今回は、それがパット見でわかるように、一覧表にしてみました。
ちなみに一覧表は、2018年秋2号 ソニーの公式カタログと、筆者の独自調査による記載です。
※点線部分より上が、主にカタログの比較表に記載されていること
※点線部分より下が、主に筆者がカタログや公式サイトなどから調査したこと
A9F | A8F | |
発売日 | 2018年10月13日 | 2018年6月9日 |
ポイント | 2017年6月に発売された「A1」シリーズの後継機種。斜め形。 | 「A1」シリーズとは別のラインナップ。垂直型。 |
画面サイズ | 65V型、55V型 | 65V型、55V形 |
画素数 | 4K 約829万画素 (水平3,840×垂直2,160画素) | 4K 約829万画素 (水平3,840×垂直2,160画素) |
HDR信号対応 | 4K HDR | 4K HDR |
ドルビーギッジョン対応 | DOLBY VISION | DOLBY VISION |
4K高画質プロセッサー | X1 Ultimate (エックスワン アルティメット) | X1 Extrema (エックスワン エクストリーム) |
高精細 | 4K X-Reality Pro (4K エックス リアリティ プロ) | 4K X-Reality Pro (4K エックス リアリティ プロ) |
豊かな色 | TRILUMINOS DISPLAY (トリルミナスディスプレイ) | TRILUMINOS DISPLAY (トリルミナスディスプレイ) |
高コントラスト | 829万画素 自発光制御 Pixel Contrast Booster(ピクセル コントラスト ブースター) | 829万画素 自発光制御
|
斜めから見てもキレイ | 有機ELパネル | 有機ELパネル |
動きなめらか | 倍速 駆動パネル | 倍速 駆動パネル |
動きくっきり | 有機ELパネル | 有機ELパネル |
高音質 | Acoustic Surface Audio+ (アコースティック サーフェス オーディオプラス) センタースピーカーモード 3.2ch/実用最大出力(JEITA)98W | Acoustic Surface Audio+ (アコースティック サーフェス オーディオプラス)
2.1ch/実用最大出力(JEITA)50W |
エンターテイメント | androidTV Googleアシスタント音声検索機能ハンズフリー 音声検索※「OK google」と呼べば反応する | androidTV Googleアシスタント音声検索機能 |
便利機能 | 外付けハードディスク録画 無線LAN内蔵 チャンネルポン | 外付けハードディスク録画 無線LAN内蔵 チャンネルポン |
チューナー | 地上波 ×2 BS ×2 CS ×2 | 地上波 ×2 BS ×2 CS ×2 |
パネル | LG社の有機ELパネル | LG社の有機ELパネル |
形状 | 斜め | 垂直 |
アクチュエーターの数 | 3つ | 2つ |
サブウーファーの数 | 2つ | 1つ |
センタースピーカーモード対応 | できる | できない |
ネット動画の起動時間 | 高速(従来の約1/4) | 普通 |
4K BSチューナー | 内蔵していない | 内蔵していない |
A9Fにできて、A8Fに出来ないこと:後悔しないための、チェックポイント
A9FとA8Fの違いで大事なのは、画質や音質云々よりも、出来ること、出来ないことがあるのでそこを抑える必要になります。実際に、僕が店頭で接客していても、「A8F」を買った方が、「A9Fでこれができるなら、もうちょっと購入するのを待てばよかった」と後悔されていた方もいます。それぐらい、響く方には魅力的な機能の違いなのでしっかり抑えてから小購入しましょう。
「A9F」にできて「A8F」に出来ないことは、主に下記の2つです。
●センタースピーカーモード(A9Fのみの機能)
これは、サウンドバーなどを使わない人には関係ない機能ですが、「有機ELテレビを手持ちのサラウンドシステムにつなげたい」という方には要チェックすべきポイントです。
ソニーの有機ELは画面から音が出る「アコースティックサーフェス」という機能があります。これにより映像と音が一体化するので映画やライブなどではとても臨場感がでます。
ただ、画面から音がでるために、手持ちのスピーカーやサウンドバーと接続するときには少し工夫が必要になります。
従来のA8Fでは、何が困るかというと、サラウンドシステムのセンターバーの置き場所に困るのです。
A8Fはテレビの足がなく、接地面が台とくっつきます。別売のセンタースピーカーを置こうとする画面の前に置かざる得なくなるのです。壁掛けにしている方なら、テレビと被らずにスピーカーを置くことは出来ますが、テレビ台の上にスピーカーをおいている人は、テレビそのものを隠してしまうことになるのです。
一方で、A9Fシリーズでは、テレビ画面がそのままセンタースピーカーの役割を果たせるように、センタースピーカーモードというものがあります。これを使えば、サラウンドシステムのセンタースピーカーを使わずに、A9Fをセンタースピーカーとして使えるというわけです。またAVアンプと直接接続するための「センタースピーカー入力端子」などもついているので、接続できる機器も増えています。※A8Fシリーズにはその機能も端子もついていません。
なので、お手持ちのサラウンドシステムと有機ELテレビを接続したいという方は、迷わず「A9F」シリーズにしたほうが良いでしょう。
●ハンズフリー 音声検索(A9Fのみの機能)
個人的には、ここもものすごく大きな違いになります。
「A9F」には音声を認識するマイクが搭載されているので、テレビに向かって「オッケー グーグル。ONE OK ROCKのYouTubeを再生して」と話しかければ、それに反応してテレビが動きます。
これが、結構反応がよく、便利なんです。
他にも、「音量を30にして」とか「Netflixを起動して」などの指示もだせるので、リモコンを使わなくても操作ができ、めっちゃ楽しいです。
昔の海外ドラマの「ナイトライダー」(古すぎて若い人にはわからなかな?)やSF映画にでてくるように、機械と人間がコミュニケーションを取れる時代が来たんですね。
この「話しかけて反応する」という機能も「A9F」にはありますが、「A8F」には搭載されていません。そもそもA8Fには声を聞き取るマイクの機能がないのです。
ですから、「オッケー グーグル。 ◯◯して」というのをやりたい方には、「A9F」シリーズがおすすめです。
※ただ、すでにA8Fを買っちゃったという方も安心してください。A8Fのテレビ単体では、「OKグーグル」と呼びかけても反応しませんが、スマートスピーカー(LF-S50Gなど)を接続すれば、この機能が使えます。
A9FとA8Fの違い:A9Fが優れているポイント
A9Fで出来ること、A8Fで出来ないことの違いがわかったら、あとはA9Fの優れているおすすめポイントです。
画質の違い:4K高画質プロセッサーが良くなった
画像処理の決めて手のなる高画質プロセッサーですが、
A9F →X1 Ultimate(エックスワン アルティメット)
A8F →X1 Extreme(エックスワン エクストリーム)
と進化しています。カタログベースでいうと約2倍の処理能力があり、今までになかった「オブジェクト形超解像」が可能になり、より現実に近い質感を表せるようになったということです。ノイズ処理の性能もアップし美しい画像になっています。
ただ、地上波を見る分にはそれほど違いは感じませんが、NetflixやAmazonビデオなどの高画質で配信している動画をみると、違いが際立ちます。
音質の違い:明瞭かつ立体的な高音質になった
ソニーの有機ELは画面から音が出る「アコースティックサーフェス」を採用していますが、A9Fは更にそれがパワーアップ。こちらは画像を見ていただいたほうがイメージつくと思います。A9Fの音は、高音質で周りを包み込むよう聞こえてくるため、映画やライブ映像をみるのにはかなり迫力があります。
A9F →3.2ch 98W アクチュエーター×3 サブウーファー×左右2
A8F →2.1ch 50W アクチュエーター×2 サブウーファー×中央1
操作性の違い:超サクサク。起動時間がなんと従来の1/4に?!
評判の良いソニーだけど、唯一の欠点とされていたのが、リモコンや起動時間の遅さでした。ただ、このA9Fはかなり早いです。A8Fでも従来のものよりも起動時間が速くなったと言われていたのですが、A9Fはそのさらに上を行きます。もう「ソニーのテレビは動きが遅い」なんてことは言わせません。
「リモコンでサクサク動ほうがいい!」という方にはA9Fがおすすめです。
買い時はいつなのか? 発売時期と価格の関係は?
発売日は、それぞれ下記のとおりです。
A8F ←2018年6月
A9F ←2018年10月
A9FとA8Fの発売時期は4ヶ月ずれており、A9Fは発売されたばかりなので、執筆時では価格がまだ下がっていません。
それでもかなり期待されている機種なので、年末には2機種とも安くなるでしょう。
また、商品の入れ替わりは、約1年スパンなので、両機種が型落ちになり処分価格になるのは
A8F ←2019年4~5月ごろに処分価格?
A9F ←2019年8~9月ごろに処分価格?
となりそうです。
なので、おすすめの購入時期は
- 年末セール? ←2018年12月~
- 型落ち? ←2019年4~5月(A8F)、2019年8~9月(A9F)
といった感じになりそうです。
ただ、来年2019年10月は消費税が8%→10%に増税することが閣議決定で決まっています。消費税増税の前というのは、ものすごい駆け込み需要が予想され、あっという間に在庫が無くなる可能性があるので、処分価格でGETしたい方は、とくに早めに購入することをおすすめします。
まとめ:A9FとA8Fの違い
A9Fに出来きて、A8Fで出来ないこと
- センタースピーカーモード(A9Fのみ)
- ハンズフリー音声検索(A9Fのみ)
A9FがA8Fより優れているポイント
- 画像 →従来よりも画像処理能力UP
- 音質 →チャンネル、出力がアップ
- 操作 →起動時間が従来の1/4に
A8Fも非常に優秀な機種でしたが、A9Fは更にグレードアップしています。
A8Fは価格がお手頃で、とりあえず有機ELテレビがほしいという方にはおすすめですが、高性能と高画質、それから「手持ちのサラウンドシステムとつなげたい」「OKグーグルをやってみたい」という方は、A9Fがおすすめです。