【有機ELテレビ VS 液晶テレビ】どっちを買うべきか? メリット・デメリットを本気で比較してみた

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【有機ELテレビ VS 液晶テレビ】どっちを買うべきか? メリット・デメリットを本気で比較してみた

 

高画質・高コントラスト・めっちゃ薄いと良いことばかりありそうな有機ELテレビ。実際に液晶テレビと比較しても画質はめっちゃキレイです。でも、現段階では55インチ以上しか選べない、焼き付きを起こしやすいなど、購入する際に気をつけたい注意点もたくさんあります。

 

各メーカーはそれぞれ力を入れているだけあって、口コミサイトやブロガーさんの記事を見ても有機ELテレビの評価は高いです。でも、すべての人に有機ELテレビが適しているかというとそれは違います。

 

ということで、有機ELテレビのメリット、デメリットをきちんと比較して

どんな人に有機ELテレビがおすすめか?
どんな機種がおすすめか?

を徹底調査しました。

 

有機ELテレビは息を呑むくらい画質がキレイなんですが、各メーカで少しづつ特徴があります。プラズマテレビで培った技術を有機ELテレビにも活かしているパナソニックは「完全な黒(漆黒)」を表現し映画を見たときの映像が素晴らしいですし、Android搭載で「OKグーグル」と話しかけるとテレビが音量を調整したりYouTubeを再生してくれるソニーの有機ELテレビはワクワクさせてくれます。さらに、ヤマダ電機で独占販売しているFUNAIも有機ELテレビを投入し、日本国内のテレビ市場のシェアをじわじわ伸ばしています。

 

というわけで、そんな感じで2018年のボーナス商戦に向けて、各メーカー本気の新機種を投入しています。

あなたがテレビを「ベストバイ」できるようにこの記事が役に立てれば嬉しいです(^^)

 

 

【有機ELテレビ VS 液晶テレビ】どっちを買うべき?どんな人におすすめか?

 

有機ELテレビ VS 液晶テレビ の比較表

 

有機ELテレビ液晶テレビ
発光方式自発光方式バックライト
画質・黒の表現△~◯
視野角△~◯
応答速度△~◯
最大輝度△~◎
焼き付き・画面ヤケ◯~◎
薄さ・重量・壁掛け
消費電力
寿命
サイズ・大きさ55インチ以上75~19インチ
価格

 

まずはザーッと比較表を。僕の主観が中心ですが、有機ELテレビと液晶テレビを比較検討する上で、ポイントとなる点をまとめてみました。

 

優れている点、良い点、メリットを赤字
劣っている点、注意点、デメリットを青字
機能の有意差はないが、違いがあるところを黒字

 

で表しました。では各項目を解説していきます。

 

有機ELテレビのメリット・優れている点

自発光方式で高画質。完全な黒を表現

有機ELテレビと液晶テレビの最大の違いが発光方式です。

 

液晶テレビは、パネルの後側からライトで照らすというバックライト方式を採用しています。このためどうしても点灯しているライトの周辺がポワンと明るくなってしまうため、「完全な黒」を表現することが難しいとされています。

 

それに対し、有機ELテレビは「一つ一つの画素が、自分で色を出し、自分で光る」自発光方式です。

黒い部分は完全消灯させることで、液晶テレビでは限界があった「完全な黒(漆黒)」を表現出来るようになりました。また、黒は黒でも「ちょっと明るい黒」「すごく真っ黒な黒」といった階調段階の表現も優れています。

 

したがって、有機ELテレビの方がコントラスト、深みが格段に上がっており、結果として画質が圧倒的にキレイなんですね。

 

視野角が広く、応答速度が速い

液晶テレビの基本的な構造は、三原色の細かな色のついたフィルター(パネル)の後ろからライトをあてて、シャッターを開け閉めするような形で、影と光をコントロールして映像を映し出しています。でも、安い液晶パネルだと横から見ると白っぽく見えてしまいます。こういうのを「視野角が狭い」といいます。

 

それに対し、有機ELテレビはシャッターがそもそもないので、横から見ても色鮮やかに見えます。つまり「視野角が広い」のです。

 

また動きの早い動画をなめらかに移すことも有機ELテレビは得意です。液晶テレビだとある程度上位機種にしか搭載されていない「倍速パネル」であれば、動きをなめらかに映せますが、有機ELテレビなら、どのランクでも動きをなめらかに映し出してくれます。

 

有機ELテレビのメリット・優れている点

  • 「一つ一つの画素が、自分で色を出し、自分で光る」自発光方式
  • 完全な黒(漆黒)を表現することで、コントラストがすごい
  • 結果的に画質が圧倒的にキレイ
  • おまけに、視野角も広いし、応答速度も速い

 

有機ELテレビのデメリット・注意点

焼き付き・画面焼け 

有機ELテレビの最大の弱点が「焼き付き・画面焼けが発生しやすい」ということです。

焼き付き・画面焼けとは、ずーっと同じ画面を表示し続けると、その部分が画面に残像として残り消えなくなってしまう現象です。また、一度、焼き付きを起こしてしまうと直すことが出来ません。せっかく、高いお金を払って高画質の有機ELテレビを買っても台無しになってしまいます。

ただ、あまり心配しすぎることもありません。初期の頃の有機ELパネルと比べると、現在の有機ELパネルは「焼き付き防止機能」が進化しています

具体的には、焼き付きしないように画素を監視して、おかしな色が付きそうになったら白っぽくして調整をする機能があるのですが、昔は3構造になっている有機ELパネルのうち、1層しか監視出来ていなかったのですが、最新のパネルは2層を監視することで、ほぼ焼き付きの問題を解消できていると言われています。

ですから、「普段遣い」なら焼き付きを特に気にすることはありません

 

しかし、

  • 同じ画面をつけっぱなしにする
  • 画面をめっちゃ明るくして使う
  • 黒以外の画面を長時間表示させる

といった、使い方をする方は要注意です。

 

特に、ゲームを長時間やる方は、有機ELテレビは向かないかもしれません。ゲームって中央の主人公は動くけど、画面の周りのパラメーターの表示やグラフなどは動かないことも多いですよね?しかもゲームは長時間やる方が多いはず。有機ELテレビでゲームをし続けた場合は焼き付き・画面焼けのリスクはかなり高いといえるでしょう。

また、お店のディスプレイなどで、同じ画面を長時間映す場合も焼き付きに注意です。

 

最大輝度 が低い

有機ELテレビは自発光方式であるため最大輝度(明るさ)は液晶テレビと比較すると落ちてしまいます。そのため明るいリビングや日差しが入り込む部屋で有機ELテレビをみると、映像が暗く感じる人も多いです。口コミなどでもこの点に不満を抱く人も多いです。

 

有機ELテレビの注意点・デメリット

  • 最大の弱点は「焼き付き・画面ヤケ」
  • 最大輝度が低いから、明るい部屋だと見にくい
  • ゲームを長時間やる人、同じ画面を長時間映す人には向いていない

 

 

 

あまり変わらない点

有機ELテレビも、液晶テレビもさほど大差がないかな?と思われるポイントをまとめました。よく家電量販店で接客していても聞かれる質問です。

 

消費電力

液晶テレビと比べると、有機ELテレビのほうが消費電力が高いです。でも大差はありません。電気代を1kw=25円で計算すると年間わずか1000円前後の違いでしかありません。

 

有機ELテレビ
KJ55A8F(ソニー55V型)
液晶テレビ
KJ55X9000F(ソニー55V型)
消費電力(待機時)384W237W
年間消費電力量(スタンダード)241kwh
(年間約6025円)
205kwh
(年間約5125円)

※ソニー 2018年秋のカタログより抜粋
※年間消費電力量は省エネ法に基づいて、一般家庭での1日の平均視聴時間(4.5時間)を基準にした、1年間に使用する電力量です。
※有機ELテレビについては、省エネ法に基づく年間消費電力量は定義されていないため、液晶テレビと同等の基準で算出した数字です。

 

寿命

寿命も有機ELテレビの方が短いですが、普段遣いであれば気にすることはありません

たしかに液晶テレビと比較すると、有機ELテレビのパネルの寿命は半分です。ただ、それでも3万時間。1日8時間視聴したとして約10年間持ちます。一般家庭で1日8時間であれば、十分な寿命だといえるでしょう。

ちなみにテレビの寿命は、輝度(明るさ)が50%以下になったら寿命と言われており、液晶・有機EL・プラズマ、ブラウン管の寿命は表のとおりです。

 

テレビの種類寿命使用目安の年数
プラズマテレビ10万時間約34年
液晶テレビ6万時間約20年
有機ELテレビ3万時間約10年
ブラウン管テレビ1~3万時間約3~10年

※「使用目安の年数」は、1日8時間、365日視聴した場合で計算しています。
例)有機ELテレビの場合 3万時間÷8時間÷365日=約10年

※現在、日本国内で発売されている有機ELテレビは、すべてLG社のパネルを使用しています。したがって、現段階で有機ELパネルの寿命(輝度半減)はLG社が公式で発表している3万時間としました。

※各テレビの寿命は、2018.10月執筆時のものです。公式メーカーなどの発表をもとに管理人が独自に調査しました。

※パネルの寿命は技術革新で伸びることがあります。プラズマテレビも初期の頃は6万時間と行っていたのが、2007年頃から10万時間に伸びました。

 

薄さ・重量・壁掛けのしやすさ

有機ELテレビの「薄さ」は驚愕です。一番薄いところで5mm以下という機種さえあります。しかし、本体部分の基盤やスピーカーを含めると、液晶テレビと「重量」はあまり変わりません。だから「壁掛けにする」という視点で考えたときには、有機ELテレビも液晶テレビもさほど違いはないです。

 

価格

国内メーカーが有機ELテレビに本格的に参入したのが、2017年6月です。ソニー、パナソニック、東芝がこぞって新機種を出し、一気に市場が賑わいました。その後継機種が2018年6月に発売されています。有機EL市場が盛り上がってきてから2年経ち、そろそろ価格も落ちつき「高くて手が出せない」という状況は終わりました。価格的には買い時と言えるでしょう。

 

全部LGパネル。55インチ以上しかない

画面のサイズ型番
LG社77V型 65V型 55V型OLED 77C8PJA
OLED 65C8PJA
OLED 55C8PJAなど
ソニー65V型 55V型KJ65A9F、K55A9F
KJ65A8F、KJ55A8F
パナソニック65V型 55V型TH-65FZ1000、TH-55FZ100
TH-65FZ950、TH-55FZ950
東芝65V型 55V型65X920、55X920

 

じつは、2018年10月現在で、日本国内で発売されている有機ELテレビは55インチ以上しかありません。

理由はソニー、パナソニック、東芝、FUNAIどのメーカーもLG社の有機ELパネルを採用しているからです。

LG社が55インチ以下の有機ELパネルを製造しないと、そもそも55V型以下の有機ELテレビが作れないんですね。

もちろん、技術的には55V型以下の有機ELパネルは製造できますし、業務用の有機ELテレビだと一部販売もされておりますが、一般向けの市場ではまだまだ55V型以下の有機ELパネルは採算ベースに合わないようです。

残念ながら、このように有機ELテレビ市場は韓国に大きく差をつけられているのが現状です。ただ、明るい兆しもあります。

 

ソニーとパナソニックが共同出資してできた「JOLED」という会社が、韓国で主流になっている「蒸圧方式」とは別の、「印刷方式」という製造方法で、安価で大量生産に向けて研究を進めています。

また、九州大学発のベンチャー企業である「Kyulux(キューラックス)」が、有機ELパネルに使用する新しい発光材料を開発し、従来の原料コストを10/1程度に抑えることが可能になるという研究も進められています。

これらの技術がすすめば、日本が一気に世界市場に旋風を巻き起こす日もちかいかもしれまえんよ?

今後の有機ELパネルの技術革新に期待です。

 

まとめ・結論

では、まとめと結論です。

 

有機ELテレビのメリット・優れている点

  • 「一つ一つの画素が、自分で色を出し、自分で光る」自発光方式
  • 完全な黒(漆黒)を表現することで、コントラストがすごい
  • 結果的に画質が圧倒的にキレイ
  • おまけに、視野角も広いし、応答速度も速い

 

 

有機ELテレビの注意点・デメリット

  • 最大の弱点は「焼き付き・画面ヤケ」
  • 最大輝度が低いから、明るい部屋だと見にくい
  • ゲームを長時間やる方、同じ画面を長時間映す方には向いていない

 

 

あまり大差がないところ

  • 消費電力 ←年間数千円の違い。気にしなくても良い。
  • 寿命   ←有機ELテレビ(約10年)、液晶テレビ(約20年)
  • 価格   ←2018年冬。有機ELテレビも価格下がり始めた?

 

 

 

さて、メリット、デメリットともにいろいろとある有機ELテレビですが、どんな人におすすめで、どんな人は買わないほうが良いのでしょうか?まとめてみました。

有機ELテレビがおすすめな人

多少、値が張ったとしても、ともかく画質が良いテレビが欲しい方
あまり長時間テレビを見ない方、ゲームを長時間やらない方
テレビは「5年使えればいいや」という方

 

有機ELテレビを買っちゃいけない人

長時間ゲームをやる方
部屋が明るい、もしくは部屋に光が差し込むという方
55インチ以下のテレビが欲しい方
お店などのディスプレイ用として同じ画面をつけっぱなしの方
テレビは「10年は使いたい」という方

 

有機ELテレビの最大のメリットは、やはり画質がキレイという点です。黒の表現、コントラストは液晶テレビの最上位のランクでなければ、とてもじゃないですが立ち打ち出来ません。映画や大自然の風景の画像などをみると、もう息を飲むよう美しさが広がります。ですから、「ともかく画質がキレイなテレビが欲しい」という方には有機ELテレビがおすすめです。

 

一方で、有機ELテレビの最大の弱点が、焼き付き・画面ヤケの心配です。各メーカー対策を取ってきていますが、そのリスクはやはり残っています。なので、長時間テレビを見る方や、ゲームをする方は、ある程度焼き付くリスクを覚悟して有機ELテレビを買うか、焼き付きのリスクが低い液晶テレビを買った方が良いでしょう。

 

また、ここはテレビの買い替えサイクルを何年くらいで考えているかにもよるでしょう。有機ELテレビはまだまだこれからのところもあるので、ここ3~4年でどんな故障がでてくるかは未知のところがあります。できるだけ、長くテレビを使いたいという方は安定している液晶テレビを選ぶほうが無難です。

 

おすすめ機種TOP5 2018年冬モデル

では最後にお待ちかね、2018年冬のおすすめ機種をまとめてみました。

5位 LG OLED E8P

「全ての有機ELテレビは、LGから始まる。」そんなキャッチコピーとともに登場したLG社の2018年モデル。全部で5シリーズ10機種という圧倒的なラインナップで他のメーカーよりも力が入っています。そのLGの中でも、E8Pをおすすめする理由は、有機ELテレビ専用の高画質エンジンである「α9インテリジェントプロセッサー」を搭載しているからです。もともとLGは、地デジのノイズ処理が弱く、ソニー、東芝、パナソニックなどの日本メーカーとと比べると画質が劣るとされてきました。が、この「α9インテリジェントプロセッサー」は格段に処理能力が高くなっています。そして、最上位機種にも搭載されているこの画像処理エンジンが、E8Pにも搭載されているのです。

ということで、価格がお手頃、画質は結構良いというE8Pはおすすめです。

 

 

 

4位 FUNAI 7010シリーズ

テレビCMでじわじわと知名度を上げているFUNAI。2017年6月からヤマダ電機の独占販売として日本市場に殴り込み。2018年7月には有機ELテレビも発売しました。しかも価格は安い。画質、性能もそこそ良い。おまけに1TBの録画機能付き。ヤマダとコラボして2年目になりますが、業績も予想を上回り好調のようです。ヤマダ電機と合わせた長期保証7年も魅力です。

ヤマダモール

3位 東芝 X920

前作のX910は評判が高い機種でしたが、X920はさらに良くなりました。新型の有機ELパネルを採用しており、ピーク輝度が高くなり、BSと110℃CSの4Kチューナーも内蔵されています。画像処理技術は評価の高い東芝ですが、専用のハードディスクをつければタイムシフトマシンで1週間分の番組を録画することも可能です。

 

2位 ソニー A9F

いつも先進的な技術でワクワクさせてくれるソニー。有機ELテレビでは画面から音が出る「アコースティックサーフェス」を採用し、音と映像が一体化となって臨場感をだしてくれます。またAndroidが搭載されており「OKグーグル。YouTubeで星野源を再生して」と話しかければ、そのとおり動きます。まさに未来のテレビです。ソニーの欠点として指摘されていた、リモコンや動きが遅いという点も大幅に改善され、起動時間が約1/4になったとのこと。まさに弱点が無くなったA8Fシリーズは、かなりおすすめです。

 

1位 パナソニック FZ1000

迷いに迷った挙げ句、1位におすすめするのがパナソニックのFZ1000。やっぱりパナソニックは黒の表現がすごいキレイなんです。プラズマテレビのときから培った技術が、有機ELテレビにも活かされているんでしょうね。また低反射のパネルを採用しているので、画面への映り込みをすくなく見やすいです。ソニーのようにAndroidは搭載していませんが、独自のアプリで音声検索も出来ますし、動きも良いです。またTechnicsのスピーカーの迫力があります。

 

 

番外 ソニー Z9F ※実は最強モデルかも

ここまで有機ELテレビを紹介してきましたが、番外編として液晶テレビの「Z9F」を紹介します。

 

「Z9F」はソニーのフラグシップモデルとして、『最強の液晶テレビ』として2018年10月に発売されいます。

はっきり言って、すごいです。有機ELテレビよりキレイだと言っても言い過ぎではありません。超細かく敷き詰められたバックライトで、「完全な黒(漆黒)」に近い表現を実現し、有機ELテレビに負けないくらい高画質でコントラストが半端なくでています。

 

また、有機ELテレビの弱点だった「焼き付き」や「最大輝度(明るさ)」もカバーしており、じつは2018年の最強モデルといっても過言ではありません。

 

有機ELテレビをおすすめできないといった

  • ゲームを長時間やる方
  • 店舗などのディプレイとして同じ画面をつけっぱなしにするかた

 

という方にも、Z9Fは焼き付きを心配せず安心しておすすめできます。ただし、サイズが65インチ以上になるので、その点だけ注意しましょう。

 

 

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